前回はミドルマネジメント能力と、それに必要なヒューマンスキルについてまとめていきました。
今回は、No.2(中間管理職:以下No.2)に求められる役割についてまとめていきます。
No.2に求められる役割
NO.2は架け橋
No.2は、会社のトップと社員や現場との、架け橋的存在にならなければなりません。
そして、そのためには上にも下にも、ヒューマンスキルが必要になることは前回の記事でも記しています。
より機能する組織を作るためには、上だけや下だけに肩入れするようなことは、あまりお勧めしません。
もちろん、立場的に上の意見を聞き入れ、下をまとめていくことを考えれば、上の言うことに従わなければならないこともあります。
しかし、明らかに上の提言に問題がある場合は否定することも大切だと思います。
それはなぜか?
トップは、権力が大きくなりすぎると、まわりの人は耳障りのいいことだけを言うようになります。簡単に言えば「イエスマン」ばかりになります。
そうなれば、組織の中で本当の情報が伝わらなくなり、組織の崩壊につながりかねないです。
最近で言えば、某巨大芸能事務所の崩壊ということも、このような背景が少なからずあったと思います。
つまり、組織の崩壊を止めることもNo.2の仕事になります。
トップダウンとボトムアップ
No.2に求められる役割として、上と下の架け橋的存在になることはお伝えしました。
では、具体的にどのようにするのか?
トップダウン
これは簡単に言うと、「トップの指示を下に伝え周知徹底させる」ことです。
ここで注意するべきこととして、「トップの指示をそのまま伝えることではない」ことを理解する必要があります。
もちろん連絡事項などはそのまま間違いく伝える必要がありますが、戦略的な部分に関しては、仕事に対するモチベーションを高め、意欲的に取り組めるように伝えたり(ヒューマンスキル)、現場が仕事の内容や目標と理解できるように正確に伝える必要があります。
ボトムアップ
「現場の動きを絶えずチェックし、その結果を上に報告すること」がボトムアップです。
これは、上の指示通りに進捗しているのかをチェックし、その都度上にフィードバックすることが求められます。
もちろん、すべての事象を上に報告するわけではなく、情報を自ら振るいにかけたうえで、必要な情報のみをフィードバックするスキルも求められます。
もう1つ大切なのは「問題が生じた際に、原因と解決法を探り、現場レベルで対応が可能な問題については、現場を自ら動かし適切に処理することが求められる」ということです。
このためには、「現場レベルにおける問題解決を、ある程度裁量できる」だけの信頼を得ておく必要があります。
優秀なNo.2とは
優秀なNo.2はただ存在するだけでなく、機能するNo.2になるということです。
では、機能しないNo.2とはどのようなものか?
- 自覚・努力・必要な能力が不足している
トップの期待通りに動けていないため、トップがイライラしていることが多い
- トップが優秀すぎる
何事もトップが直接関与しなければ気が済まない(プレイングマネージャー型)その
ため、No.2の影が薄くなる。
トップとNo.2の関係性
組織の方向性を定めるトップと、その方向に向かって集団をまとめていくNo.2の関係性には方程式があります。
- あまり優秀ではないトップと、優秀なNo.2は足し算となる
- 優秀なトップと、あまり優秀でないNo.2は引き算となる
- 優秀でないトップと、優秀でないNo.2はマイナスの足し算となる
- 優秀なトップと、優秀なNo.2なら掛け算になる
組織の発展にはNo.2や中間管理職の発展は欠かせないです。
そして、掛け算式で発展していければ、成長スピードも格段と上がっていくはずです。
前回と今回で、中間管理職に求められるミドルマネジメントについて、勉強したことをまとめてみました。
実際に実践できるように、日々頑張っていこうと思います。