前回機能する組織を作るために、トップに求められる役割について考えました。
今回は、中間管理職に必要とされるマネジメント能力について考えたいと思います。
私はしがない地方の中間管理職です。
中間管理職でありながら、その組織のNo.2という立ち位置で仕事をしています。
No.2の定義は過去の記事に示しています。
No.2の役割は「実際に集団を引っ張る」です。
つまり、トップの目標や戦略を理解したうえで「その目標に向かって組織をまとめる」というものです。
機能する組織を作るためには ①「目標と戦略」②「指導力と誘導力」③「現場の技術」の要素が必要と前回話をしました
今回は、No.2に求められる「指導力と誘導力」について考えていきたいと思います。
No.2(中間管理職)に求められるのは「社員や部下を上手に束ねて、しっかりと統率する」というミドルマネジメント能力です。
具体的には「組織のトップが掲げる経営方針や経営戦略を実際に遂行し、目標を達成するために、社員や部下を統率し誘導する」というものです。
そして、ミドルマネジメントにはヒューマンスキル(対人関係能力)が必要になります。
ヒューマンスキルとは、「他社との良好な人間関係を構築し、円滑なコミュニケーションを行うための能力」です。
組織において、社員や部下をその気にさせる誘導力や、何か問題が生じた際のフォローの仕方、現実的な調整力や交渉力といった、トップが立てた目標と戦略を遂行する過程で、対人関係を有利に導くための必要なスキルです。
例えば、スポーツ選手のインタビューで、チームの監督に対して「この人を男にしたい」「この人のために勝ちたかった」と言う選手がいます。
これは、チームの経営者が掲げる基本理念や優勝という目標に対して、監督がその選手達の士気を高め、本気で優勝という目標を意識させ、勝利に向けて誘導した結果と言えます。
その過程では、本気にさせる言葉掛けや、結果が出ない時や不調な時に適切にフォローするなどして、固い信頼関係を築いていたと考えられます。
つまり、このような言葉で選手から賞賛される監督は、非常にヒューマンスキルが高いと言えます。
また、ヒューマンスキルを高めるためには、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力も必要になると考えれれます。
つまり、No.2(中間管理職)は、目標達成のために、上と下を繋ぐ架け橋にならなければなりません。
そのためには、上にも下にもヒューマンスキルが必要になるということです。
私は、実際の現場で意識していることがあります。
それは、部下と話しをする際や意見が出た際にできる限り「否定をしない」「答えをこちらから出さない」ということです。
これには賛否両論あることは理解しています。
もちろん、すべてを肯定するということではありませんし、私の答えが必要になる場面もあります。
ただし、その人の意見や話を聞いたうえで、別の視点からの考え方ができるようにヒントを出すなど、その人が成長できるように工夫をします。
また、否定から入ってしまうと、今後自分の意見を言えなくなる可能性もあります。
それは組織にとってはマイナスでしかありません。
私が全体に話をする際も、どのように話をしたら部下達の士気が高まるか、まずは話の構成を考えたりもします。
今回は、ミドルマネジメントに必要とされるヒューマンスキルについて話をしました。
このようにまとめていくと、まだまだ私自身の人間力を高めていく必要があるなと改めて考えさせられます。